YouTubeで動画の長さは本当に10分以上必要?公式の見解とは?
「YouTube の動画は10分以上にするのがお勧め!」
「動画は長いほど YouTube から良い動画と判断される」
「動画が長ければアルゴリズムで有利になり関連動画やおすすめに掲載されやすい!」
YouTube に動画を投稿されている方であれば、一度は(もしかしたら何度も)動画が長いほうが良いということを聞いたことがあると思います。有名な YouTuber さんなども「動画は10分以上にしよう!そうすると良い動画として判断されます。」と言っていますよね。
でもこれって本当なのでしょうか?
「短い動画だってたくさん関連動画やおすすめに掲載されているよね」「長ければ良いなんて単純じゃない?」「自分のジャンルだと10分以上とか難しい」「9分59秒じゃダメなの?」と思われている方もいるのではないでしょうか。私自身も、その「10分以上」という長さに何か根拠があるのだろうかと疑問に感じていました。
ということで、このページでは「本当に動画の長さは10分以上必要なのか」「動画が長いと評価が高くなるのか」について YouTube 公式の見解と伴にご紹介いたします。最後までご覧いただければ最適な動画の長さについて知ることができると思います。
動画の最適な長さとは?
実は2020年1月に YouTube が公式で「最適な動画の長さ」に関する動画を公開しています(英語)。
この動画の要点をまとめると次のようになります。
- YouTube の検索システムは視聴者が興味を持ち動画視聴後も満足できる動画を提示する。
- 長い動画は満足度が高く視聴時間が増えるため YouTube アルゴリズムで有利になる。
- 動画のランク付けには数百のシグナルを使っている。(例えば平均視聴時間や視聴者維持率)
- 動画を無駄に長くすることはNG。(動画のパフォーマンスが下がるだけでメリットはない)
- 視聴者を魅了する動画であれば長いほうが露出が増える可能性は高い。
- 長い動画の方が満足度が高くなるから。
- 満足度を測る唯一の方法は「どのくらい長く視聴されたか」
- クリエイターにとってベストな方法は長さに囚われないこと。
- 動画の長さはコンテンツに合わせる。
- 視聴者が満足すれば他の視聴者にも勧められるようになる。
上記の要点でもご紹介しましたが、動画内では長い動画が YouTube アルゴリズムで有利になると紹介されていました。ここで「やっぱり長くすればいいんだ!」と思われたかもしれませんね。
しかし、「長い動画だからアルゴリズムで有利になる(評価が高くなる)」とは言っていないことに注意してください。先程もありましたが、動画を無駄に長くすることはパフォーマンスが下がるだけでメリットはありません。
長い動画で有利になるのは、「視聴者を魅了する動画」という前提があります。視聴者を魅了する動画であれば、短いよりも長い方が満足度が高くなり露出が増える可能性は高いと言っているのであって、決して単純に長ければ良いとは言っていません。
たまに同じ内容を何度も繰り返しているだけで結論が後回しにされ、ただ長いだけという動画を見かけることがあります。動画の時間が長くても平均視聴時間や視聴者維持率が下がれば「この動画は満足度が低い」と判断されてしまいます。満足度が低いと判断されれば露出は減ってしまいます。
「伝えたいことに2分かかるなら2分の動画に、20分かかるなら20分の動画に」と紹介されているように、視聴者に魅了してもらえる動画で満足してもらえるのであれば長さに囚われる必要はないということです。
現時点では長い方がアルゴリズムで有利になると言っていますが、もし短い方が有利になるようにアルゴリズムを調整されたらどうなるでしょうか。「サクッと短い時間で濃い情報を得たい」というユーザーが多くなれば、長い方が満足度が高いという今の状況は崩れることになりますよね。
ありきたりですが、アルゴリズムを見るのではなくユーザーを見るのがもの凄く大切なことです。アルゴリズムというのは日々変化するので、アルゴリズムのことばかり注力していると、もしアルゴリズムが変わった途端に自分の動画が視聴されなくなってしまうという可能性もあります。
これは Web サイト/ブログ界隈ではよくあることですが、Google 検索のアルゴリズムに力を入れて検索上位に表示できたとしても、アルゴリズムの更新でアクセスが激減してしまうというケースはたくさんあります。
Web サイトの場合は過去に公開したページであっても簡単に修正して、新しいアルゴリズムに調整していくことが可能です。しかし YouTube に投稿した動画を新しいものに差し替えるということはできませんし、動画を取り直したりしなければ情報を修正することも難しいですよね。
YouTube が求めているのは満足度が高い動画です。動画の長さというアルゴリズムを気にするのではなく、ユーザーが満足しているのかということに目を向けるようにしてください。
ただそれでも魅了する動画であれば長い方が良いと言われているので、例えば短くても魅了する動画を3つ・4つ出してから、それらの動画を別の切り口からまとめたロングバージョンの動画を出してみるというのはお勧めです。
動画が長いほど「どうやったら最後まで観てもらえるのか」ということをより意識しなければなりません。話す内容だけでなく話し方やテンポ感なども重要ですし、動画の編集にも力を入れる必要があると思います。
また動画のランク付けは動画の長さや視聴者維持率だけではなく、数百のシグナルを使っていると言っています。タイトルやタグ・説明文・評価の数・コメントなどもシグナルの要素なわけなので、長さだけに囚われないようにしましょう。タグ付けなどに関しては下記でもご紹介しています。