YouTubeでアフィリエイトは利用規約的に大丈夫なの?
YouTube で収益化する手段は、YouTube パートナープログラムの広告だけではありません。ご自身のビジネスを紹介して商品やサービスを提供することで収益を得ることもできますし、ユーザーから投げ銭として支援してもらうことも可能です。また YouTube でもブログのようにアフィリエイトによって収益化されている方も多いですね。
YouTube パートナープログラムの広告ではないので、YouTube 収益化の条件を満たしていなくてもチャンネルを収益化することも可能です。
ご存知かと思いますが、アフィリエイトの基本的な仕組みは他者の商品やサービスを紹介して、それらが売れた時に報酬が発生するものです。例えば Amazon で取り扱っているお勧めのカメラを YouTube で紹介して、視聴者がそのカメラを Amazon で購入してくれることで、自分に数パーセントの報酬が入ります。
「YouTube でアフィリエイトリンクを張って収益化することは問題ないのか?」と質問されることが多いですが、大丈夫なケースとダメなケースがあります。
どのようなケースがダメなのかなど、今回は YouTube でアフィリエイトを行う際に注意すべきことをご紹介していきます。間違ったアフィリエイトを行っているとチャンネル停止にもなり得ますので、ぜひ最後までご覧ください。
ASP 側がOKしているか
まず YouTube でアフィリエイトを行う前提条件ですが、アフィリエイトの仕組みを提供している ASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)が YouTube での紹介を許可していなければなりません。
ASP というのは、商品を紹介してい報酬を得たい人と、商品を紹介してもらいたい企業を仲介しているところを言います。有名なところだと A8.net やバリューコマース、アクセストレード、Amazon アソシエイトなどがあります。
最近は YouTube など SNS でアフィリエイトを許可する ASP も増えてきましたが、許可していないところもありますので、ご自身が使用したい ASP の規約等を確認するようにしてください。
外部リンクに関するポリシー
では「YouTube のポリシーとしては大丈夫なのか」についてご紹介していきます。YouTube のアフィリエイトで関連するポリシーは3つあり、その一つ目が【外部リンクに関するポリシー】です。
アフィリエイトは YouTube とは異なる外部のサービスであり、基本的に外部の Web サイトのリンクを張ってユーザーを誘導することになります。そのため、この外部リンクに関するポリシーに準拠しなければなりません。
このポリシーでは
と記載されています。
つまり、ご自身のチャンネルや動画そのものに問題がなかったとしても、リンク先の Web サイトも YouTube のコミュニティガイドラインに準拠していなければならないということです。
もし違反している場合
- コンテンツの削除
- 違反警告
- チャンネルの停止
- アカウントの停止
などの措置が取られる可能性があります。
コミュニティ ガイドラインの内容は数多くあるので、全てをご紹介することはできませんが、例えば次のようなコンテンツが掲載されている Web サイトへリンクすることはしてはいけません。
- ポルノへのリンク(アダルト要素のあるサイトやアプリ)
- 不正なソフトウェアをインストールするウェブサイトやアプリ
問題ないと思っていても、実は不正なソフトウェアが含まれていることもあります。ソフトウェアを紹介する際は注意しましょう。 - ログイン情報や金融機関情報などをだまし取るフィッシング目的のサイトやアプリ
- 本来は有料であるコンテンツを不正な方法で取得するためのサイトやアプリ、技術など
例えば、有料ツールを正規の方法以外で無料で使えるようにする情報サイトやツールへのリンクなど - テロ組織への寄付や勧誘を促すサイト
- 児童の性的虐待画像を含むサイト
- 規制対象の商品に関するガイドラインに記載されている商品を販売するサイト
規制対象の商品に関するガイドラインに記載されているものの例としては「アルコール」「麻薬などの規制薬物」「爆発物」「電子タバコ関連商品を含むニコチン製品」「Google または YouTube による審査が完了していないオンライン ギャンブル サイト」「処方箋なしの医薬(処方箋が不要なオンライン薬局へのリンク含む)」などがあります。
AdSense のポリシーで NG
AdSense のポリシー上注意が必要なコンテンツに情報商材があります。情報商材と言っても様々なものがあるので、全てをひと括りにすることはできませんが、その商材ページの内容などには注意が必要です。
AdSense の「Google サイト運営者 / パブリッシャー向けポリシー」にある「不適切な表示に関連するコンテンツ」で許可されていないものとして「虚偽、不正、誇大広告によってコンテンツ、商品、サービスを宣伝している」と記載されています。
例えば「○○をするだけで一攫千金!」のようなことです。「スマホをタップするだけで××万円」「1日1時間、スマホだけで YouTube を使って絶対稼げる方法」など見たことないでしょうか?
ユーザーの気持ちを煽り「自分でも楽々稼げるかも」と思わせて購入させ、実際には全然稼げないという商材は世の中にたくさんあります。そのようなものを紹介しないように注意してください。
カードと終了画面での注意点
外部リンクに関するポリシーでは、今ご紹介してきたことに注意しなければならないですが、動画のカードと終了画面で外部リンクを設置する場合はさらに注意点があります。
カードや終了画面は YouTube Studio の各動画の詳細ページから設定ができるものですが、これらの機能で外部の Web サイトへリンクを張る場合、トラフィックをドメイン間でリダイレクトしてはいけません。
アフィリエイトリンクではリダイレクトによって、リダイレクト先のドメインが変わることがあります。例えば Amazon アソシエイトで生成したこちらのリンク「https://amzn.to/3dkOnA5」にアクセスすると「https://www.amazon.co.jp/~~~~」のような URL にリダイレクトされるようになっています。
「amzn.to」のドメインから「amazon.co.jp」へのドメインにリダイレクトされているため、カードと終了画面に設定することは問題となる可能性があるわけです。
スパムに関するポリシー
外部リンクに関するポリシーの中にアフィリエイトに関しても次のように記載されています。
つまり、アフィリエイトを目的にしたアカウントで、アフィリエイト目的の動画やリンクを大量に投稿することは「スパムに関するポリシー」に違反することがあり注意が必要です。
有益なコンテンツを提供し、それを補完するコンテンツとしてアフィリエイトがあるべきで、アフィリエイトによって自分が真っ先に稼ぐことを最優先にするものではありません。アフィリエイトばかりのチャンネル、コンテンツにならないようにしてください。