アドセンスで毎月10万円以上の収益を得るためにやること
Google アドセンスを利用して Web サイト/ブログに広告を掲載して収益を得ている方・これから得たいと思っている方は多いですが、ある程度の収益を毎月コンスタントに上げている方はほんの一握りでしかありません。
アドセンスを利用するには審査があるものの、多くの方は合格できますしそれほど難しいものでもありません。しかし収益が上げられるかは全く別です。「ブログで稼ぐにはアドセンスがお勧め」と聞いてやっているのに全然収益が上がらないという方が多いのではないでしょうか。
このページでは、アドセンスで毎月10万円以上稼ぐにはどのようなことをすべきなのかをご紹介していきたいと思います。4年以上前にも「まず毎月1万円以上の収益を得るためにやること」というページを公開していますが、それらの内容を大きくアップデートしてご紹介いたします。
1万円や5万円ではないのは、より真剣に Web サイト制作やアドセンスに向き合っていける人向けにお話したいと思ったためです。今回ご紹介する内容をしっかりとご覧いただき実践していただければ、10万円を超えることは決して不可能ではありません。
そして10万円を超えることができれば20万円も30万円も、あるいはそれ以上も手に届くことができると思います。ぜひ真剣に取り組んで行きたい方はご覧ください。
ちなみに私はアドセンスを2004年から利用しており、Google AdSense 公式ヘルプコミュニティのエキスパートとしても活動しています。普段からアドセンスに関して困っていらっしゃる方をたくさん見ていますし、また自分自身もアドセンスを利用し実践している経験を元にお話していきたいと思います。Twitter もしていますので是非フォローしてください!
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こちらのページの内容は動画でもご紹介しておりますので、よろしければご覧ください!
目次
1. アドセンスの収益の公式
アドセンスで収益を上げるために必ず覚えておかなければならないのが『収益の公式』です。おそらく何度か目にしたことがあると思いますが、収益の公式はこちらになります。
収益を上げようと思った場合、上記の公式にある各要素 PV 数・クリック率・単価 の全てに注目して改善をしていく必要があります。
2. サイト/ブログのポイントはクリアしている?
各要素を改善していくには何をしていくのかをご紹介していく前に、あなたがコンテンツを掲載しているサイト/ブログはアドセンスの収益を最大限得るためのポイントをクリアしているかをチェックする必要があります。
詳細は【アドセンスで稼いでいる人が使うお勧めブログサービスとは】のページでご紹介していますが、ポイントは下記の通りです。
- アドセンスが利用できること
- スマホ対応していること
- ブログサービス側の広告を非表示にできること(スマホ版も)
- 独自ドメインが使用できること
現在多くの方がスマホでインターネットを閲覧されていることから、スマホに最適化されたページを表示できないのはいけません。スマホに最適化でき見やすいこと、かつブログサービスを使用している場合はブログサービス側の広告をスマホでもPCでも非表示にできることが収益最大化には欠かせません。
また一部のブログサービスを除き、アドセンスを使用するには独自ドメインが必須となっています。独自ドメインでない場合、例えばもしブログサービスの停止があった場合やサービスが終了してしまった場合、今まで育ててきたブログの内容と URL は消え去ります。
URL は Google 等の検索エンジンの検索結果で表示される順位にも影響する重要な要素です。ブログ内容はバックアップ等のコピーがあったとしても、独自ドメインでない場合は URL と伴に復元することができません。長期的にブログを運営して収益を上げ続けることを考えるのであれば、独自ドメインが使用できることは非常に重要な要素となっています。
これらのポイントを踏まえてお勧めなのが WordPress と Blogger です。
WordPress はカスタマイズ性に優れていて、優秀な無料プラグインが豊富にあるため簡単に自分の用途に合わせた機能を付けることができます。かなり多くの Web サイトで使用されているシステムなので使い方などのマニュアルも多く提供されています。
また Blogger は Google が提供するブログサービスです。特徴は無料で独自ドメインが使用でき、さらに無料なのに広告が入っていません。サーバーの管理やセキュリティ対策と言った難しいことを考えなくても利用できます。
はてなブログも多くの方に利用されているブログサービスですが、現時点では審査がうまく行えなかったり自動広告が正常に機能しないなどアドセンスとの相性がよくありません。既に審査に合格しているのであればそのままご使用になっても良いのですが、これからブログを作成してアドセンスの審査に出そうという場合にはあまりお勧めできません。
3. PV(アクセス)数を上げるには?
では PV を上げる・増やすために何をすれば良いかをお話していきます。
PV を増やそうと思った時にあなたは何をすれば良いと思われますか?多くの方が SEO を頑張って検索エンジンからの流入を増やしたいと考えるでしょう。SEO はアクセスアップにとても重要な要素ですが、PV 増加には SEO 以外にも考えることがあります。
例えば記事数(コンテンツ量)・記事の質・SNS 等との連携です。
3-1. 記事数(コンテンツ量)を増やす
アドセンスでは多くの人に記事(コンテンツ)を見てもらわなければ収益を上げることができません。そのためにもまず行わなければならないのがコンテンツを増やすことです。
つまり記事を増やしていくことなのですが、多くの方にとって記事を増やすのは正直なところ面倒だと思います。私自身もコンテンツ作成は気が重くなることもあります。面倒だから SEO のようなテクニックを使うことでアクセスを増やしたいと考える方が多いのですが、そもそもコンテンツが少ないサイトはなかなか上位表示もされません。逆にコンテンツがたくさんあれば、それだけ検索される窓口も広がりアクセスも増えていきます。
おそらく「何ページくらいに増やせば月10万円いくのか?」と思われるのではないでしょうか。これはジャンル等にもよるので具体的に何ページあればよいかというのを明確にお伝えすることはできません。
ただ真剣にアドセンスで収益を上げたいという方のスタートラインは100記事とお伝えしています。データが古いですが、実際に私自身が毎日ブログを書き始めた時のアクセス数の推移です。合計100記事以上書いたことで、アクセスは1日 3,000 PV 程になりました。
実は100記事書いただけではこのようにアクセスが大きくは増えないこともあります。もし100記事書いて全然増えていなくてもいいのです。「100記事書きましょう」という本当の理由は、分析するためのデータを集めることだからです。
ある程度の記事数がなければ、どのような記事が人気が出るのか・注目されるのかという分析を行うこともできません。また100記事も書けば、文章を書くことが苦手な人でも書くことに慣れてきますし、段々とうまく書けるようにもなってくると思います。
ちなみにこちらは記事投稿数と PV の推移のグラフです(上図とは別サイト)。最初の年に124記事投稿していますが PV はほとんど上がりませんでした。翌年移行は記事投稿をあまり行っていませんが PV は増加しています。
記事数を増やしてすぐに PV に現れなくても、流行性に左右されないストック型のコンテンツの場合であれば、時間の経過とともに PV が増加してくることはあります。
3-2. サイトのジャンルは何にする?
サイトのコンテンツを作成していく際に「どんなジャンルがお勧めなのか?」とジャンルなどを気にされる方も多いですね。ジャンルを特化したサイトの方が良いのか質問されることもよくあります。
もし特定のジャンルやテーマに特化した場合、数百ページ以上書けるほどの知識やネタがあるのであれば特化しても良いと思います。ですが多くの方はそうではないと思います。ガチガチに特定のジャンルに特化するのではなく少し幅を持たせるのがお勧めです。
例えば当サイト iscle の場合、サイト全体のジャンルとしては Web や IT と言ったかなりざっくりとしたものにしています。その中のカテゴリ分けとしてアドセンスや YouTube、WordPress、Google Play など自分自身が好きなジャンルに関するコンテンツを提供するようにしています。
サイトのジャンルやテーマには幅を持たせて、カテゴリ毎にコンテンツを特化させているという感じです。ジャンルごとにバラバラに特化サイトを作成していくよりもサイトとしてのボリュームを増やすことができますし、サイトの影響力も強くなると思います。
このあたりは自分の好みやスタンス等によっても変わってくると思いますので、どのようなコンテンツなら継続して提供していけるのかを含めて考えてみてください。すぐに結論が出なければ、まずは気にせず書けるものをどんどん書いていきましょう!
ただしアドセンスでも SEO でも厳しくなっている YMYL に関わるジャンルは避けることをお勧めします。YMYL は「Your Money or Your Life」の略で、現在や将来における幸福や健康的な生活を送る上で大きな影響を与える可能性があるページは高度な専門性や権威が伴わなければならないというものです。
例えば仮想通貨など金融関連のコンテンツや医療関連のコンテンツです。詳細は下記のページでご紹介しています。
3-3. コンテンツの質
単純にページ数を増やせば良いわけではありません。有益なコンテンツを提供しなければ収益には繋がりません。有益なコンテンツが増えれば SNS でシェアされたりリンクを貼ってくれたりするので、SEO 面でも効果を発揮します!また有益なコンテンツ、価値あるコンテンツでなければアドセンスの広告を掲載することもできません。
「有益なコンテンツ」や「価値あるコンテンツ」という言葉を使いましたが、「それって具体的にどんなコンテンツ?」と思われるかもしれませんね。有益なコンテンツや価値あるコンテンツというのはそれほど難しく考えなくてもよく、あなたのサイトを見てくれた人が満足してくれるようなコンテンツのことです。
「このサイトに書いてあることで問題が解決した!」「役に立った!」と言ってもらえるようなものがお勧めです。何かすごい情報である必要はありません。
- 自分がちょっと困って解決したこと
- 友達や家族の手助けになること
など、身近な問題や悩みを解決できるようなちょっとした情報をコンテンツにすればいいのです。
もう一つ重要なのは「独自性」です。例えユーザーが求めている良いコンテンツであったとしても、それが他人のコンテンツをパクったり流用するだけのものでは価値あるコンテンツだとは言えません。あなたにしか伝えることができない内容が含まれているのかという点も考慮してください。
有益であること・価値があること・独自性があることというのは年々重要な要素となってきていますし、今後も益々その傾向が強くなると考えれます。
3-4. SEO はどうする?(初級)
多くの方が「検索順位を上げるためには何をしたら良いか?」「どんな高度なテクニックを駆使すれば1位になれるか」などを常に考えて実践されているかもしれません。確かに SEO はとても注目されるので気になる分野でもあります。
しかし以前 Google のイベントに参加した際に、社員の方は「よほど大規模サイトでないかぎり、テクニカルなことをしなくてもよい」と仰っていました。つまり大規模サイト以外は、ガチガチにテクニック的な SEO を追求する必要はないということです。
検索エンジンはサイトやページをネット上から発見 > クロール > インデックス > ランク付けする4ステップを行っています。サイト運営者が行えることは Google にサイトやページを発見してもらい、正しく内容を理解してもらうところまでです。
その手段としてサイトマップを作成して Search Console に登録すること、クローラーをブロックしないこと、またどのようなコンテンツなのかが分かるようなキーワードを含めたタイトルに入れておけば、後は深いことは考える必要はほとんどありません。重要なことは質の高いコンテンツを作成することです。
当然のことですがウェブマスターガイドラインや品質に関するガイドラインは遵守するようにしましょう。ちなみに個人的には画像サイトマップや動画サイトマップも取り入れるのがお勧めです!
3-5. それでも SEO がやりたい?(中級)
ガチガチにテクニック的な SEO を行わないにしても、それでもやっぱり何かしら SEO 的なことをやりたいと思われる方も多いと思いますので少しお話したいと思います。
まず重要なことは、検索エンジンはユーザーが望んでいること・ニーズに合わせてランキング(順位付け)していることです。そのため「検索順位を制御したい」「順位を上昇させるためにページを作る」という考えではなく、ユーザーにとって有益なコンテンツを作るという考えを持つことが必要です。
先程も有益なコンテンツについて、ユーザーが満足してくれるようなコンテンツとお話しました。自分のコンテンツが満足してくれるようなものになっているのか知るヒントの一つにクエリがあります。クエリは検索キーワードのことですね。
クエリのことを理解することで、ユーザーのニーズに合ったページを作成していけます。例えば下記のようなことです。
- 現在流入があるクエリは何か?
- 流入を発生させたいクエリは何か?
- そのクエリで検索している人はどんな人なのか?
あなたのサイトにアクセスしてくれている人は、検索エンジンでどのようなクエリで検索しているでしょうか?またどのようなクエリで検索しアクセスしてもらいたいでしょうか?
そしてユーザーがどのような意図を持ってそのクエリで検索していると思いますか?つまりユーザーはどのようなコンテンツを求めているでしょうか。
例えば「便秘 食べ物」というクエリがあった場合、ユーザーは「便秘を改善するのに良い食べ物」を探しているのかもしれませんし、「食べると便秘になりやすいものは何か」を探しているのかもしれません。改善する食べ物を探しているユーザーに対して、食べてはダメなものを提示してもきっと満足してもらえないでしょう。
検索意図を調べる一つの手がかりとしては、検索ボックスにキーワードを入れると表示される候補(サジェスト)を参考にしてみる方法があります。「便秘 食べ物」と検索ボックスに入れると「便秘 食べ物 解消」という候補が表示されました。
Search Console の[検索パフォーマンス]>[検索結果]から実際に検索され流入があるクエリを確認し参考にすることもできます。
またその他にも、どのような人があなたのサイトにアクセスしてくれるのかも気にしてみましょう。例えば年齢や性別が異なれば、伝え方や見せ方も変える必要があるでしょうし、求めているものも推測していたものとは全然違うかもしれません。Google アナリティクスを使用すれば年齢や性別、どの端末を使用しているかなども確認することができます。
3-6. SNS との連携
多くの方が Twitter など SNS をされていると思いますが、Web サイト/ブログだけではなく SNS をうまく活用することで PV は増やすことができます。また SNS はユーザーとの距離感が近く、双方向にコミュニケーションも取れるのでファンになってくれる人も増えてきます。どのようなことに興味を持っているのか、反応があるのかもすぐに分かるのでコンテンツを作成していく上での参考にもなります。
Twitter は気軽に始めることもできますし投稿も簡単なのでお勧めですが、魅せる画像があるのであればインスタグラムや Pinterest(ピンタレスト)を活用されるのもお勧めです。
例えば100円均一やインテリア雑貨などを紹介されている ぱんくま さんは、Web サイトが素敵なだけでなくインスタグラムもとても上手く活用されています。写真の撮り方・見せ方が本当に参考になります!
https://www.instagram.com/spoonhomeblog/
Pinterest は日本で積極的使っている人が少ないかもしれませんが、Pinterest 経由で Web サイトへの流入につながることもありますので軽視はできません。魅せる画像をサイトに掲載されているのであれば Pinterest の活用も検討されると良いかと思います。
こちらのグラフは私のサイトで掲載している画像を Pinterest に投稿して、その結果インプレッションがどれだけあったかを現しています。
また YouTube とも連携して動画を投稿されている方も徐々に増えてきましたね。私も動画を投稿していますが、Google 検索から流入してくれる人とは異なる人にコンテンツをリーチできることと、顔や声を出しているのでより親近感を持ってくれたりファンになってくれる人が増えると思います。
YouTube を使うことは他にもメリットがたくさんあります。これに関しては下記ページでもご紹介しています。
4. クリック率(CTR)を上げるには?
次はクリック率を上げるためには何をしたら良いかについてお話していきます。
4-1. 王道の配置
広告のクリック率(CTR)を上げる方法として最も有効だと言われているのは「広告の配置」を最適化することです。どこにどの広告を設置するかでクリック率が大きく変わることがあります。ただどこに広告を設置するのがベストなのかというのは、ある程度決まっています。
まずは『王道の配置』にしてみることがお勧めです。パソコン向けの表示であればこのような配置です。
サイドバーは 300px 以上にされると、クリック率も高く広告単価も高い傾向にある 300 x 600 の大きい広告が入ります。また「関連コンテンツ」ユニットは回遊率を高めることもできますし、収益性も高い広告となります。全てのサイトで使用はできませんが、使用ができるのであれば是非使ってみてください。
スマホ向けの表示であればこのような配置がお勧めです。
ページを開いて最初の画面に表示されるファーストビュー内にレスポンシブ広告を設置することで、ユーザーの目に留まりやすくクリック率を上げることができます。また記事下(コンテンツ直下)にレスポンシブ広告を設置することは収益を上げるのに重要です。
これらは一般的に良いとされている配置なので、まずはこのような配置にしてからご自身のサイトに合うように最適化を行っていくことになります。
4-2. ユーザーの目に留まりやすい場所に広告を狙って入れる
広告はユーザーの目に留まらなければ、どれだけ広告を設置してもクリックされることはありません。特に記事途中に関しては「何となく良さそうだから」という理由で、広告を入れてしまっていないでしょうか?
クリックされやすい場所はページごとに異なります。
あるページでは見出しタグの直前がベストなのかもしれませんが、別のページでは画像の近くがベストかもしれません。もしかしたら全然想定していないような場所に設置する方がクリック率が高くなるかもしれません。
広告がクリックされやすい場所というのは、広告がユーザーの目に留まりやすい場所です。つまりページ内でユーザーの目に留まりやすい場所に広告を設置すれば良いことになります。
しかしページ内のどこが目に留まりやすいのかが分かりませんよね。これを調べることができるのがヒートマップと呼ばれるツールです。ヒートマップというのは、ページ内のよく見られているところ/見られていないところを色で分かりやすく可視化したものです。
例えばよく見られているところほど濃い赤色になり、逆に見られていないところは青色になります。この例だとロゴ付近はすぐスクロールされて全然見られていないということになります。
私が使用しているのは『Ptengine』というツールですが、「ヒートマップ」で検索して頂ければ様々なツールが出てくると思います。WordPress であれば『Aurora Heatmap』というプラグインが有名です。
ヒートマップを確認することでユーザーの目に留まっている場所とそうでない場所がよく分かります。広告を設置するのであれば、濃い赤色になっている部分の近くですね。
例えばこのような場所が良いのではないかと考えれます。
ヒートマップを活用すればユーザーの目に留まりやすい場所に狙って広告を設置することができるので、クリック率及びアクティブビュー視認率の向上が期待できます。
ただしページ数が多いサイトだと、全てのページを確認して広告の配置を見直していくのは非常に大変な作業となってしまいます。ですからまずは PV の多いページや収益性の高いページなどを優先的に改善していきましょう。
4-3. 自動広告を併用する
自動広告が導入された当初は「広告が出すぎる」「表示させたくない場所に広告が出る」など批判的な意見も多くありましたが、現在の自動広告は広告の数をコントロールすることができ、また表示させたくない場所を指定することも可能です。事前にプレビューで確認することもできます。
今の新しい自動広告でも積極的に取り入れていない方も多いですが、収益の向上には役立ちます。Google 社員の方も、正しく使えば自動広告を入れることで収益が減ることはないとおっしゃっています。手動広告で収益性が高いものは残し、収益性が低いものを削除して後は自動広告に任せるのがお勧めです。※手動広告を全て削除して全部自動広告に任せるのは収益性を下げる可能性があると思います。
先程、記事途中に入れる広告の場所をヒートマップを使って調べるとお話しましたが、記事数が多くてそれができないページに関しては自動広告に任せてしまいましょう。
また自動広告にしか設置できないものに「モバイル全画面広告」と「アンカー広告」があります。特にモバイル全画面広告は他の広告フォーマットと比較して平均 CPM が20倍も高いというデータがあるとのことなので、まだ使用していない方は使用してみてはいかがでしょうか。
5. クリック単価(CPC)を上げるには?
広告がクリックされた時に発生する収益の単価は、ユーザーが一番コントロールのしにくい要素です。なぜなら広告単価は広告主の予算や広告出稿企業の数などによって変わるからです。それでも単価が上がりやすいように設定したり、逆に単価が下がらないように改善することはできます。
5-1. 広告サイズ
昔は広告サイズを決められたサイズの中から選択して設置していました。今でもサイズを固定した広告を設置することは可能ですが、基本的にはサイトのスペースによって自動でサイズが調整されるレスポンシブ広告となっています。
特別な理由がない限りはサイズを固定しないレスポンシブ広告に設定された方が、様々な広告が出やすく結果的に収益性も高くなります。
クリック率のところでもお話しましたが、サイドバーがあるサイトであればサイドバーの幅は 300px 以上にされることをお勧めします。300px 以上であればクリック率も高く広告単価も高い傾向にある 300 x 600 の大きい広告が入ります。
5-2. 広告のブロックはしない
アドセンスでは特定の広告を[ブロックのコントロール]>[コンテンツ]>[広告レビューセンター]からブロックすることができるようになっています。
うまくブロック機能を利用することでクリック率を改善させることも可能ですが、ブロックすることでオークションの競争相手が減るので単価が下がる可能性があります。基本的にはブロックはしないことをお勧めします。
ただし表示される広告の中にはアダルト要素が含まれていると感じるようなもの、例えばコミック関連のものが表示されることがあります。このようなユーザーを不快にするものであればブロックしてしまっても良いと思います。
また選挙期間中だと政治関連の広告が表示されることがあります。このような広告は単価は高いものが多いですが、クリック率が低いためサイトによってはブロックするものありだと考えられます。
ブロック機能を使用する時は、本当にブロックしなければならないような広告なのかを慎重に検討してからにしてください。また使用する際にも、急にたくさんの広告をブロックするのではなく様子を見ながらにしてください。
5-3. 一般カテゴリ・デリケートなカテゴリ
個別の広告のブロック以外にも、[ブロックのコントロール]>[コンテンツ]>[すべてのサイト]>[デリケートなカテゴリ]or[一般カテゴリ]からカテゴリ単位でブロックと許可の設定もできます。
基本的に一般カテゴリは全て[許可済み]にされ、デリケートなカテゴリに関しても特に理由がなければ[許可済み]にされることをお勧めします。ブロックするものが多くなれば単価が下がる可能性があります。
5-4. センシティブなコンテンツは避ける
大きな事件や災害など、センシティブな内容は広告主のイメージにも影響を与えるため好まれません。センシティブというのは「繊細」とか「敏感」といった意味ですね。
センシティブなコンテンツに関しては、単価が高い・低いを言う前に広告の配信が制限されたり、内容によってはアカウントの停止にまでなる可能性があります。炎上狙いでセンシティブなコンテンツを作成するのはお勧めできません。
5-5. 無効なトラフィックを減らす
単価を下げたり広告配信の制限、もしくはアカウントの停止にまでなる可能性があるのが無効なトラフィックです。無効なトラフィックの定義はヘルプページで下記のように記載されています。
・1 人以上のユーザーが繰り返しクリックして、クリック数やインプレッション数を増やすこと
・サイト運営者様がご自身の広告でのクリックを誘導すること(例: 広告をクリックするようユーザーを誘導するあらゆる言葉、大量の偶発的クリックを誘発する広告掲載など)
・自動クリックツールやトラフィック ソース、ロボット、その他の不正な行為を行うソフトウェア
特にサイトを開設して日が浅くトラフィックの少ない状態でアドセンスの広告を設置している場合、そのサイト全体のトラフィックに対して自分や親しい人のトラフィックの割合が高くなってしまうので注意が必要です。
またサイトに訪れたユーザーが広告を誤ってクリックやタップしてしまった場合など、広告効果が得られないようなものは無効なクリックとして収益から減算されます。
特にスマホ向けのページでは誤って広告をタップしてしまうことが多くなるため、ボタンと広告との間をある程度開ける必要があります。あと広告をクリックするように誘導したり、広告とコンテンツの区別がつかないような状態は無効なクリックとなりますしポリシー違反にもなりますのでご注意ください。
5-6. 季節・環境の影響
広告単価は季節や環境(世の中の状況)などによっても変わってきます。例えば3月・6月・9月・12月は季節の入れ替わりに伴うイベント事が多かったりするため、広告主も積極的に広告を出す傾向にあるため単価も高くなるなりやすいです。逆にこれらの月の翌月は単価が下がる傾向もあるため、上がった下がったで一喜一憂する必要はありません。また景気や流行など世の中の状況によっても影響を受けます。
季節的なものに関してであれば、そのシーズンで求められるようなコンテンツを予め作成しておくことでアクセスも増やすことができますし、収益を大きく上げることにも繋がります。もし季節性のコンテンツを作っていない場合は作成されるのがお勧めです。
6. 何 PV あれば10万円稼げるの?
最後に「どれだけのアクセスがあれば10万円稼げるの?」と疑問に思われている方向けに、PV の目安をご紹介したいと思います。
よく広告単価や収益性で言われているのが「クリック率が 1% 程度」「広告単価は30円程度」という目安です。これから収益性の一つである RPM を計算すると RPM 300円 ということになります。つまり 1,000 PV あたり300円稼ぐことができるということです。
もし RPM 300円 であれば10万円稼ぐのに 340,000 PV 程度必要なことになります。ただ収益性というのはジャンルにもよって異なりますし、今までご紹介してきたクリック率などを改善するために最適化しているかによって大きく異なります。私が管理するサイトでも RPM は 600円 を超えるものもあります。しっかり最適化して RPM 500円 になれば 200,000 PV 程度で10万円は稼ぐことができます。
あなたにできることはアドセンスに関して最適化するのはもちろんのこと、何よりもユーザーに求められるコンテンツ、価値あるコンテンツを作成し提供することです。一緒に頑張っていきましょう!