リンク広告はもう収益性が低くなった?設置は要検討

リンク広告はもう収益性が低くなった?設置は要検討
(YouTube, AdSense, Play 公認エキスパート)
2021年03月30日 in アドセンス
記事内にPR・広告が含まれる場合があります

※2021年3月10日以降、リンク広告は廃止され配信されなくなりました。

アドセンスの広告フォーマットの中ではとても地味な存在である『リンク広告(リンクユニット)』。リンク広告は基本テキストで表示される広告なため、ディスプレイ広告やネイティブ広告と比べると見劣りしますし、未だに「何でこんな広告を見る人がいるのだろう」と疑問に感じるような広告です。

ただ収益性は意外にも高く、2017年に『最も収益性が高いアドセンス広告は皆が使わないアレ!』という記事を公開し大きな反響がありました。収益性が高くなる広告として認知されたため、現在では多くのサイトで設置されているのではないかと思います。

しかし収益性が高かったのは過去の話。現時点でもリンク広告の収益性が高いままなのかご自身でチェックされているでしょうか?

このページではテキストでもご紹介していますが、こちらの動画でもご紹介していますのでよろしければご覧ください。

リンク広告は一部ユーザーだけ

収益性の話をする前に一点。リンク広告は全てのアドセンスアカウント(ユーザー)で使用できるものではなく、一部のアカウントだけということをご存知でしょうか?

以前までであれば、新規承認されたばかりのアカウントでも最初から使用することが可能でした。しかし現在は、おそらく新規で承認されたアカウントの管理画面からリンク広告を作成する下図のボタンが表示されません。
リンク広告のフォーマット

また過去にリンク広告の作成ができていた一部のアカウントに関しても、2019年に行われた管理画面のデザイン・機能変更や広告ユニット作成に関する変更の際にリンク広告の作成ができなくなりました。

そのため「リンク広告を使いたいのに作成することができない」「もうリンク広告は廃止されたの?」という声も多くあります。

管理画面上でリンク広告が作成できなくても、実はコードを修正することでリンク広告を表示させることは可能です。ディスプレイ広告を作成すると下記のようなコードとなります。

<script async src="https://pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js"></script>
<ins class="adsbygoogle"
style="display:block"
data-ad-client="ca-pub-0123456789012345"
data-ad-slot="0123456789"
data-ad-format="auto"
data-full-width-responsive="true"></ins>
<script>
(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});
</script>

このコードの中の「data-ad-format=”auto”」を「data-ad-format=”link”」に変更することでリンク広告として表示されるようになっています。

<script async src="https://pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js"></script>
<ins class="adsbygoogle"
style="display:block"
data-ad-client="ca-pub-0123456789012345"
data-ad-slot="0123456789"
data-ad-format="link"
data-full-width-responsive="true"></ins>
<script>
(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});
</script>

※ただしこのコード修正がポリシー違反になるのかどうかは分かりません。

以前まで全ユーザーでオープンにされてきた広告フォーマットが今では一部ユーザーにしか表示させないようにしたということは、Google としてはちゃんとした意図があるはずです…。

広 告

リンク広告の収益性を確認する

どの広告フォーマットでも言えることですが、過去に収益性が高かったものでも時間の経過とともに低くなることは珍しくありません。今リンク広告を設置されている方はアドセンス管理画面のレポートを開きリンク広告の収益性を確認してみてください。

収益性を確認したいので、見るのは「収益額」ではなく「インプレッション収益」です。
リンク広告の収益性(インプレッション収益)

私のサイトの場合だと2017年と比較すると、インプレッション収益が半分程度にまで落ちています。CTR(クリック率)や CPC(単価)も確認してみると、CPC は以前とほぼ変わっていませんが CTR が落ちていました。

リンク広告を設置するサイトが多くなり、単なる広告であることが認知されたからなのか、それともリンク広告に魅力を感じる人が減った為なのかは分かりません。記事内広告など他の広告フォーマットがサイトに溶け込み目立つ存在になったことが要因となっているかもしれません。

リンク広告を削除する?他の広告に替える?

収益性が低くなったとは言え、他の広告フォーマットと比較して悪いというわけではありません。サイトによっては以前と変わらず高い収益性を出しているものもあるでしょう。重要なことは今のままにしているのが最適なのかです。

つまり今設置しているリンク広告を削除したり別の広告フォーマットに変更することで、サイト全体の収益は上がる可能性はないのかということです。もちろん下がる可能性もありますが、テストを行わなければ何も分かりません。

例えば下記のようなことがテストできます。

  • 削除することで収益に影響が出るか
  • 別の広告フォーマットに変更することで収益に影響が出るか
  • 削除 or 別の広告フォーマットに変更することで無効なトラフィックとして減算される割合に影響が出るか
  • また自動広告の配信数に影響が出るか
  • 削除することでサイト表示スピードが改善されないか

私の場合はパソコン表示ではリンク広告の数を減らし、スマホ表示では完全に削除しましたが収益の減少は今のところありません。今後もテストを繰り返していく予定です。

繰り返しとなりますが、重要なことはご自身のサイトではどうなるかをテストすることです。作業は面倒かもしれませんが、「誰かが勧めていたから」という理由だけで設置したままにしない方が良いです。変更することでどれだけ収益性に影響がでるのかご自身で確認をするようにしてください。

執筆者情報
2004年から当サイト「iscle」を始めた管理者。Google 公認のプロダクトエキスパートとして、YouTube、Google AdSense、Play の公式コミュニティで活動中。スマホアプリ、Web ツールの使い方や最新情報を中心に発信しています。