Google SV Sumit 2017に参加したので内容をまとめました!
今回で2回目となる Google Street View Sumit 2017(Google ストリートビューサミット)が、2017年5月10日・11日に東京で行われました。招待された人が世界中から参加しており、全編英語でセッションが行われるというかなりグローバルなサミットです。私も参加してきましたので、内容をまとめてご紹介したいと思います。
目次
Google Street View Sumit 2017 の内容とは?
サミットでは下記の4つのことについて話がありました。
- Street View Mobile Ready
- Street View Auto Ready
- Street View VR Ready
- Street View Workflow Ready
Street View Mobile Ready
Mobaile Ready ではスマホ端末でのストリートビューへの公開や、持ち運びが簡単な小型の360°カメラについての紹介がメインでした。
既にご存知の方も多いかもしれませんが、スマホだけでも360°写真を撮影し、ストリートビューへ公開することができます。Android 端末でも iPhone などの iOS 端末でも Google ストリートビューアプリをインストールすれば360°写真を撮影しストリートビューへ公開することが可能なのです。
まだ撮影したことがない方は一度試してみてください!アプリを開き画面右下にあるカメラアイコンをタップし、[カメラ]を選択すれば撮影可能です。
気軽に持ち運びが可能な360°カメラも様々なメーカーからリリースされています。日本で有名なのが RICOH の THETA ですね。当サイトでも何度か紹介しておりますが、サミットに参加されていた海外の方も結構利用していました。
海外のメーカーにも目を向けると、かなり多くの360°カメラがあります。今回のサミットで紹介されたものでも「これ欲しい!」「気になる」というものがいくつもありました。
例えばスマホに取り付けて使用する Insta360 や、レンズが8個も付いていて3D撮影も可能な Vuze VR Camera です。価格も数万円から10万円以下と手を出しやすいものも多くあります。
個人的には価格も手頃で持ち運びも楽な THETA がやっぱりお勧めかなと感じました。※ 4K で動画撮影も可能な新しい THETA は、今年中に発売できるように頑張っているとのことでした。
各社ともより綺麗な写真や動画が撮影できるように、カメラのレベルがどんどん高くなっています。
Street View Auto Ready
Auto Ready は主に車に取り付けるタイプの360°カメラについての情報がメインでした。車で撮影するのは Google の車だけが行えるようなものだと思われている方も多いかもしれませんが、同じように街中を撮影できるカメラが紹介されていました。
現時点で個人がこれらを使用して活用することは考えにくいかなとは思いますが、企業がビジネスに活用することは考えられるでしょう。
Street View VR Ready
VR Ready は本当に驚くことが多かったです。360°写真や動画であっても、もう 2D だけに留まらず 3D による撮影・表示が可能になっています。そのため奥行きのある、より美しく、映像内に没入感を体験する事が可能です。
360°写真を撮影をするだけで、部屋の大きさを測定し部屋の 3D マップを自動で作成していく機能があるカメラも紹介されました。映画の中だけしか存在しないと思っていたような機能に多くの方が驚いていました。
今後、不動産業界で活用されることが考えられます。
Street View Workflow Ready
Workflow Ready はカメラ本体ではなく、撮影した360°写真をパソコンで編集したり、ストリートビューへ公開するためのアプリケーションについて紹介されました。
以前までは Google ストリートビューの代理店等が使用できていた Google 製のエディターが存在していました。しかしそのエディターの提供が終わり、API を無料公開することで誰でもエディターを制作することが可能となったのです。※誰でも可能と言っても、知識がある人に限られるわけですが…。
Google からも新しいエディターが提供されるのではと期待していた方も多いと思います。しかし残念ながら、現時点では Google からエディターが提供されることは無いようです。
今回紹介されたアプリケーションはどこも実質有料でした。今後無料で使用できるエディターを提供する有志が現れる可能性はありますが、現状では有料のものを使用するしかないのかなと感じました。
ストリートビューや360°写真をビジネスに活かすには?
現在でも店舗内を360°写真で撮影して Google ストリートビューへ公開するサービスを行っている企業は多くあります。今はまだ美しくクオリティの高い360°写真を撮影したり、それを編集して公開するには一定の知識や技術が必要だと思います。
しかし今回サミットで紹介されたカメラやアプリケーションは、どれもかなりレベルが高いものでした。撮影者に知識や技術がなくてもクオリティの高い360°写真が撮影でき、自動で編集・公開まで行ってくれるようになっています。
今そのような高機能なカメラ等は価格が高いですが、価格は時間の経過とともに下がっていくでしょう。そうなると、店舗の360°写真を撮影してストリートビューで公開するだけの単純なサービスを提供している企業は収益を得られなくなります。※現時点でも価格競争が始まっている。
今後ビジネスとして360°写真・動画を活用するのであれば、新しい切り口を考え提供していかなくてはならないのではないでしょうか。