YouTube ショートのアップデート!視聴回数が変わる

YouTube ショート動画の視聴回数に関する重要なアップデートについて、収益化への影響の有無なども含めて、分かりやすく解説します。2025年3月31日から、ショート動画の視聴回数のカウント方法が大きく変わります。
ショート動画の何がどう変わる?
まず、今回の変更の概要から説明します。これまでショート動画は、ある程度の秒数再生されて初めて視聴回数としてカウントされていました。具体的な秒数は公開されていませんが、これまでは一定時間再生されて初めて1回とカウントされていました。
しかし、2025年3月31日からは、再生が開始された回数が視聴回数としてカウントされるようになります。つまり、動画が再生されればすぐに視聴回数としてカウントされるということです。
また、今までは繰り返し再生された回数がそのままカウントされていませんでしたが、これもカウントされるようになります。例えば、今までは10回連続して再生されたとしても、視聴回数が10増えるわけではありませんでした。これが今後は、繰り返し再生された回数もカウントされるようになります。
どうして変更されるのか?
なぜこのような変更が行われるのかですが、コミュニティページでは次のように記載されています。
YouTube 以外のプラットフォームでは、再生されてすぐ視聴回数としてカウントされているところもあるため、YouTube だけカウントタイミングが異なると分析や比較が難しくなる、という背景が考えられます。
視聴回数のカウントタイミングが変更になるだけではなく、今後は『視聴回数』と『エンゲージビュー』という2つの指標になります。
- 『視聴回数』は再生開始された回数を示すシンプルな指標です。これが今回新たにアップデートされた指標ですね。
- 『エンゲージビュー』は、ショート動画がある程度の秒数再生されて初めて視聴回数としてカウントされるものです。つまり、今までと同様のカウント方法による視聴回数を示します。
収益化基準をクリアしやすくなる?
今回のアップデートによって、今までカウントされていなかった再生もカウントされるようになるため、データとして表示される視聴回数が増加します。
となると、「YouTube で収益化するための基準もクリアしやすくなるのではないか」と期待するクリエイターも多いのではないでしょうか。ショート動画で基準をクリアするのは大変ですよね。
- 最低でも、チャンネル登録者数が 500 人以上、かつ、過去 90 日間の有効な公開ショート動画の視聴回数が 300 万回以上
- 広告収益も得るためには、チャンネル登録者数が 1,000 人以上、かつ、過去 90 日間の有効な公開ショート動画の視聴回数が 1,000 万回以上
ただ残念ながら、今回のアップデートで収益化の参加資格に直接的な影響はありません。収益化基準をクリアするハードルが下がるわけではないのです。
収益化基準でカウントされるショート動画の視聴回数は、新しい[視聴回数]ではなく、[エンゲージビュー]に基づいた再生回数になります。つまり、実質的には今までのカウント方法と変わりません。
クリエイターは何をする?
さて、今回のアップデートを受けて「クリエイターは何をしたらよいのか?」と思われるかもしれません。
[視聴回数]と[エンゲージビュー]に指標が変わっても、難しく考える必要はありません。基本的には今まで通り、視聴者に満足してもらえるショート動画を作成し続けることが最も重要です。
もし2つの指標を分析に役立てたいのであれば、[視聴回数]と[エンゲージビュー]を比較してみましょう。YouTube Studio アナリティクスの詳細モードから比較できます。
[視聴回数]が多くても[エンゲージビュー]が低い動画は、再生開始されてもすぐにスワイプされ、視聴が継続されなかった可能性があります。つまり、動画の冒頭で視聴者の興味を十分に惹きつけられていないサインかもしれません。これは[視聴を選択したユーザーの割合]からも分かる傾向ですね。
今までも言われてきたことですが、動画の冒頭で視聴者の興味を引きつけ、最後まで飽きさせない構成にすることが重要です。例えば、次のような方法が考えられます。
- 冒頭でインパクトを与える
最初の数秒が勝負です。最も面白いシーンや意外な展開を冒頭に持ってきましょう。 - ストーリー展開を工夫する
短い中でも起承転結や意外性を意識し「続きが見たい!」と思わせる構成を心がけましょう。例えば、意外な結末や役立つ情報への期待感を入れます。 - 視覚的な工夫を凝らす
テンポの良いカット編集、効果音、見やすいテロップを使い、視覚的に飽きさせない動画にしましょう。 - 視聴者参加型の要素を取り入れる
クイズや質問を投げかけたり、「この商品、買いますか?買いませんか?」「これ好きな人はコメントで教えて」のようにコメントを促したりすることで、エンゲージメントを高め、最後まで見てもらいやすくなります。動画のエンゲージメントが高まると、より多くの人におすすめ(インプレッション)される可能性も高まります。