YouTube ポリシー更新でASMR狙い撃ち?何が厳しくなる?(2022年9月)
2022年9月7日に YouTube コミュニティガイドラインの「ヌードと性的なコンテンツに関するポリシー」が更新されました。具体的な内容は YouTube コミュニティに掲載されているのでご確認いただければと思います。内容もそれほど複雑なものではないですが、今回は要点を簡潔にまとめてご紹介したいと思います。
まずは今回のポリシー更新では、ヌードと性的なコンテンツに関して許容範囲が広がったもの(ポリシーが緩くなったもの)と、逆に制限が厳しくなったものがあります。
なお、対象となる「コンテンツ」というのは、動画だけではなく、動画内や概要欄にあるリンク、コメント、コミュニティ投稿、サムネイル等の画像など、YouTube に投稿するあらゆるものを指しています。動画だけではないことにご注意ください。
目次
1. 許容範囲が広がったもの(ポリシーが緩くなったもの)
以前よりも許容範囲が広がり制限を受けにくくなったものが2つあります。
1-1. 架空のコンテンツや脚本が用意されたコンテンツにおける性やヌード
1つ目が「架空のコンテンツや脚本が用意されたコンテンツにおける性やヌード」です。これは、テレビ番組や映画などフィクション設定・架空の内容であるものに関しては許可されるようになります。
ただし、
- 適切なコンテキスト(文脈や状況、前後関係)があること
- 性的満足を意図したコンテンツに該当しないもの
である必要があります。
1-2. 教育的コンテンツにおける性やヌード
2つ目が「教育的コンテンツにおける性やヌード」です。教育目的であり、かつ性的満足を意図していない場合は許可されるようになります。
しかし教育目的であったとしても、成人向けおもちゃの使用シーンが入っている場合は許可されず、年齢制限が適用されたりポリシー違反になる可能性があります。
今回、これら2つのコンテンツに対しては許容範囲が広がりましたが、積極的にこれらコンテンツを投稿して収益化を狙えるものではないと思います。あくまで YouTube コミュニティガイドラインで許可されるようになっただけです。AdSense のポリシーや「広告掲載に適したコンテンツのガイドライン」もクリアしなければ動画を収益化することはできません。
2. 制限が厳しくなったもの
次に、以前よりも制限が厳しくなった点を3つご紹介いたします。
2-1. ASMR コンテンツに含まれる性的な音声
1つ目が「ASMR コンテンツに含まれる性的な音声」です。ASMR 動画に関しては、数ヶ月前にも「YouTube の規約が変更になり ASMR が規制される」と大きな話題になり当サイトでも取り上げました。
その時は「子どもの安全に関するポリシー」に記載されていたものです。内容も「未成年者が出演するコンテンツで、さらに未成年者への不適切な注目を喚起するような ASMR を投稿してはいけない」というものでした。
今回の更新では、ASMR 動画に性的な音声が含まれる場合に、年齢制限が設けられるか、YouTube から削除されることがあると明記されています。
つまり、未成年者が出演しているかや未成年者に向けたコンテンツであるかに限らず、性的な音声が含まれる ASMR が対象となります。未成年者が出演していなくても、また大人向けコンテンツであったとしても制限される可能性があるわけです。
2-2. 露骨な性的表現を含む画像
2つ目は「露骨な性的表現を含む画像」です。サムネイルやプロフィールアイコン、チャンネルアート、コミュニティに投稿する画像など、画像内に露骨な性的描写が含まれる場合に適用されます。
サムネイルやアイコンなどは、動画を視聴する前に誰でも目にするものです。子供や、そのようなコンテンツが苦手な人であっても目にする可能性があるものですので、より厳しくなるのは納得できるものではないでしょうか。
性的な表現に限らず、ガイドラインに違反するような内容が含まれないか十分注意してください。
2-3. 成人向けおもちゃの使用
3つ目は「成人向けおもちゃの使用」です。これは「教育的コンテンツにおける性やヌード」でも触れましたが、成人向けおもちゃが使用されている動画は許可されません。
また以前から変わっていませんが、ガイドライン違反になるような性的コンテンツが含まれる Web サイトへリンクを貼ることや、動画内で口頭で紹介し誘導するようなことも許可されていませんのでご注意ください。