YouTube利用規約が更新!YPP不参加の動画でも広告を表示(2020.11.19)
YouTube の利用規約が更新されることが 2020年11月19日 に公表されました。更新される内容は3つあります。なお今回の更新はアメリカから適用され、その他の国では来年(2021年)末までに順次適用されていくようです。現時点で日本は適用されていませんが、今後適用されるものですので内容を確認していきましょう。
動画での解説はこちら
1. 収集が禁止されているデータに「顔」が追加
まだ日本語版の利用規約で更新されていませんが、禁止されている行為の中に次の項目があります。
個人を特定できる可能性のある情報(ユーザー名など)を収集または取得すること。ただし、その人物が許可している場合および本項第3号で認められている場合を除きます。
「ユーザー名など」の部分に「または顔」も追加されます。英語の利用規約では「usernames or faces」と既になっていて「or faces」が追加されています。
YouTube のデータから顔認識に使用できるような情報を収集してはダメだということが明文化されました。これは動画に他人の顔を入れてはいけないという意味ではなく、あくまでデータとして収集することが禁止されているということです。
ただ最近は、海外ではプライバシー保護に関して非常に厳しくなってきていることから、クリエイターとしても他人のプライバシーを侵害してしまわないように許可を得ていない人の顔はぼかすなどの対応が望まれていくのではないかと思います。
2. YPP に参加していないチャンネルの動画にも広告表示
新しい規約の項目として「Right to Monetize」が追加されました。日本語にすると「収益化の権利」でしょうか。簡単に説明すると、YouTube にコンテンツを収益化する権利を付与するという意味です。
今までは YouTube パートナープログラム(YPP)に参加していないチャンネル、いわゆる収益化していないチャンネルでは動画に広告が表示されることはありませんでした。※コンテンツ ID による権利者の収益化のための広告は表示されていました。
しかし新しい規約に更新されることで YPP に参加していないチャンネルの動画であっても広告が表示される可能性があります。これによって広告が表示されたとしても、そのチャンネルのクリエイターには収益は配分されません。
ただ収益化の基準を満たして審査に合格して YPP に参加すれば、今まで通り収益を受け取ることが可能です。
今まで YPP に参加していないチャンネルの動画に広告を表示させることができず、YouTube としてはほとんど収益にはなっていませんでした。無料で YouTube のリソースを使って動画をアップして公開できていたのがすごかっただけで、広告が表示されるようになるのは致し方ないことなのかなと個人的には思います。
3. 米国の源泉徴収が差し引かれる
クリエイターによっては必要に応じて AdSense で税務情報を提出する必要が出てきたり、また収益の一部が米国の源泉徴収の対象となり差し引かれる可能性があります。
日本のクリエイターであれば今はあまり気にされる必要はないですが、既に今年に入ってから日本の一部クリエイターでも米国の視聴者から発生した収益に対してのみ徴収されたという報告もあります。この規約が日本でも適用される際に詳細が公表されると思いますので、公式の続報をお待ちください。
※追記情報:日本でも2021年6月からの収益に対して源泉徴収の対象となります。
日本のYouTuberでも米国税務情報の入力が必要!収益が源泉徴収の対象に