YouTube Spaceロンドン開催のサミットに参加して感じた今後動画で求められること
YouTube が主催する「YouTube Contributors Summit 2019」に招待されたので参加してきました。今回はイギリスのロンドンで開催されました。先日シドニーで参加した「Product Experts Meetup」は YouTube 以外のプロダクトに関するサミットでしたが、今回は YouTube のみのサミットです。
開催期間は2019年10月16日~17日の2日間で16日がレセプションパーティー、17日がセッションを聞いたりしました。また他の YouTube のエキスパートや動画コントリビューター、社員の方々とお話ができ様々な情報交換をすることができました。
YouTube で動画を公開しチャンネル運営をされている方や今後 YouTube を積極的に活用していきたい方も多いと思います。残念ながらサミットの内容そのものはお伝えできませんが、YouTube を今後どのようにして活用すればよいのか、何に注意しなければいけないのかなど私が感じたことについてご紹介したいと思います。
▼動画でもご紹介しています!
目次
YouTube Space London の様子
まずサミットでの様子や YouTube Space London & Google の写真などをご紹介いたします。
YouTube Space London の場所はロンドンの中心部です。ハリポッターの9と3/4番線で有名なキングス・クロス駅から徒歩5分くらいにあります。中に入るとネオンの「YouTube Space」という文字が!ここで受付をします。
近くのモニターで私の動画も紹介していただいていました。
セッションを聞いた会場の様子です。
休憩時間に出てきたカップケーキ。ケーキの上に乗っている YouTube のロゴは一応食べられました。ペラペラで紙みたいだったので単なるステッカーかと思っていました。
少し驚いたのはトイレ。男女分かれておらず、全て個室でそれぞれの個室内に洗面台が付いていました。
Google オフィスの様子
YouTube Space だけでなく Google オフィスも少しだけ見せてもらえました。ビルの中心は吹き抜けのようになっていてガラス張りなのですが、付箋を貼って作られている絵が印象的でした。ピクセルアートと言うらしいです。
ピカチュウやトトロ、キティちゃんなど日本のキャラクターも多数ありました!
カフェスペースに設置されていた Android 10 仕様のドロイド君。晴れていればテラスにも出れるとのことですが、この日はあいにくの雨でした…。
今後 YouTube チャンネルや動画で求められることとは?
サミットでは社員から YouTube の将来について、収益化や著作権・ポリシー・YPP についてのお話がありました。また新機能について UX セッションがあり、画面を見たり操作しながら「どこにボタンがあると分かりやすいか」「文章の表現が分かりにくい」など、操作性について話し合いをしました。
具体的な内容をお伝えすることはできないのですが、今後 YouTube チャンネルを運営したり動画を投稿するにあたって重要だと私個人が感じたことをお伝えしたいと思います。
AI のせいにしない!ルールを守り独自性の高い動画を作ろう
公開している動画が削除されてしまったり、収益化が止まったり、チャンネルが停止されてしまったときに「AI の判定ミスだ!」と騒がれることがあります。確かに YouTube の AI なのかアルゴリズムなのかのが判断ミスをすることはあると思います。しかし何でも AI のせいにして、自分の動画やチャンネルに目を向けない方が多いのではないでしょうか。
「一生懸命作った動画なのに削除されるなんておかしい!」「自分で作った動画なのに収益化が止まるなんてありえない!」など意見があるでしょう。しかし削除されたり収益化が止まるチャンネルや動画の多くはポリシーやガイドラインに違反していたり、収益化するのに相応しいと判断されないものだと考えられます。そもそもポリシーやガイドラインなどをしっかりと読んだことがあるでしょうか?
以前【YouTube収益化はアドセンスとは別物!知っておくべき違いやルール】の記事でもご紹介しましたが、YouTube で収益化するのに守らなければならないポリシーやガイドラインは少なくともこれだけあります。
本当にチャンネルや動画に問題がなかったのかをしっかりと確認し、問題があれば修正をしてから異議申し立てを行わなければ復活もできません。
収益化ができない「再利用されたコンテンツ」
最近、収益化の審査に通らなかったり、元々収益化できていたのに収益化ができなくなってしまったという方が多くいらっしゃいます。その理由の一つに「再利用されたコンテンツ」というものがあります。
「再利用されたコンテンツ」は「YouTube の収益化ポリシー」のページでも下記のように記載されています。
- 一切の変更が加えられていない、または最小限の変更しか加えられていない第三者の動画
- 第三者のコンテンツを寄せ集めただけの、ナレーションなしの動画
- 先に別の場所でアップロードされているコンテンツ
- 複数のユーザーによって何度もアップロードされたコンテンツ
単純に同じ動画を公開しているという意味だけではなく、ご自身や他人の動画と似通ってしまっているものがあるという意味でも捉えることができます。つまり他の動画と差別化できるようなコンテンツ・映像が少なく、独自性が低いと判断されている可能性があるのです。
YouTube の情報商材や教材などで「こうすれば再生回数も増えて稼げる」みたいなものも出回っているようですが、「高い教材だったから」「有名な人が教えてくれたから」という理由は通りません。
そして収益化するのであれば広告主の立場も考えなければなりませんね。あなたのその動画に広告主がお金を払ってまで広告を掲載したいと思うでしょうか?少なくとも下記のようなことをクリアしているでしょうか?
- 動画を見てくれる人にとって本当に有益なのか
- ご自身で作成した独自性の高い動画なのか
- 著作権などの権利を侵害していないか
- 広告主のイメージを低下させるような動画でないか
魅力的な動画でファンを作りファンを大切にする
今回、動画で YouTube の使い方や魅力などを配信され認められている動画コントリビューターの方々も参加されお話する機会がありました。現時点で動画コントリビューターは「動画集客チャンネル」の酒井さん、「動画ファン」の成田さん、「おめがシスターズ」のレイさんとリオさんの3組です。
私とは比べ物にならないくらい動画を投稿されチャンネルを運営されている方々なので、お話をしたりチャンネルを拝見してとても勉強になることばかりでした。特に感じたことは、3組の皆さんがそれぞれクリエイティブで他の人にはない魅力を持っていて、動画を通してそれを視聴者に伝えていることです。
言葉にするのは難しいので是非それぞれの方の動画をご覧ください!自分で内容を考え動画を撮影し、時間をかけて編集して公開する。動画を見てくれる人に役に立ててもらったり楽しんでもらったりするために多くの努力をされていること、でも動画作りを楽しんでやっていることを感じていただけると思います。
何が言いたいかというと、「自分にしか提供できないような動画を作ろう!」です。これはありきたりな答えかもしれませんが、他の人でも提供できるようなコンテンツは簡単にパクられたり真似されたりします。「××のことなら○○さんだよね!」と言われるような動画作りやチャンネル運営をしていかなければ、星の数ほどある他人の動画に埋もれファンを作ることは難しいでしょう。
そしてファンができればコメントやチャットに目を通して返信できるものは返信をしたり、Twitter など別のプラットフォームでも交流をしてファンを大切にすることです。ファンは「チャンネル登録者数1」という単なる数字ではありません。あなたのことを好意的に思ってくれるかけがえのない人であることを忘れてはいけませんね。
ファンができれば例え YouTube で広告を剥がされるようなことがあったり、万が一 YouTube がなくなってしまったとしても別のプラットフォームを使えばいいだけですし、収益化の方法だって他にたくさんあります。
今後 YouTube を活用される方にとって、今回のお話が少しでもお役に立てれば嬉しいです。自分自身にファンが付くような魅力的で自分にしか提供できない動画を作っていきましょう!