【YouTube 20周年】新機能で変わる動画体験と今後の方向性

【YouTube 20周年】新機能で変わる動画体験と今後の方向性
(YouTube, AdSense, Play 公認エキスパート)
2025年04月25日 in YouTube

2025年、世界で一番大きな動画共有サービス YouTube が、生まれてから20年という大きな節目を迎えました。「Me at the zoo」という最初の動画が投稿されてから、 YouTube は私たちが情報を集めたり、楽しんだり、人とつながったりする方法を大きく変えました。

YouTube はサンディエゴ動物園のゾウから始まった

YouTube の歴史は、2005年4月23日に、作った人の一人であるジョード・カリムさんが投稿した「Me at the zoo」という、たった19秒の動画から始まりました。サンディエゴ動物園のゾウの前で撮られたこのシンプルな動画が、今の世界的なサービスの始まりでした。

最初は個人的な動画を共有する場所としてスタートしましたが、その使いやすさと新しさから、あっという間に人気が出て、いろいろな動画を作る人(クリエイター)が集まる大きな場所に成長しました。

誰もが発信できる場所へ

YouTube はただ動画を置いておくだけの場所ではありませんでした。動画をきれいに見られるようにしたり、生放送(ライブストリーミング)ができるようにしたり、スマホアプリを出したり、 YouTube Premium や YouTube Music のようなサービスを増やしたりと、いつも時代の変化に合わせて進化を続けてきました。

特に、広告収入をクリエイターと分ける仕組みが始まったのは、とても画期的なことでした。これにより「YouTuber」という新しい仕事が生まれ、たくさんのクリエイターが才能を発揮できる「クリエイターエコノミー」(クリエイターがお金を稼げる仕組み)ができました。

今では、エンターテイメント、ニュース、教育、ハウツー(やり方)など、あらゆるジャンルの動画が毎日投稿され、世界中の人にとって、なくてはならない情報源や楽しみになっています。

YouTube は20周年を記念して、公式ブログなどでこれまでの感謝と、これからもクリエイターや利用者をサポートしていくことを伝えています。今の YouTube は、毎月何十億もの人が利用し、1分間に何百時間分もの動画が投稿される、ものすごい規模のサービスです。

ただ動画を見るだけでなく、コメントや共有を通して人々がつながり、話し合ったり、新しい動きを生み出したりする場所としての役割も果たしています。その影響は、文化、社会、経済など、いろいろな分野に広がっています。

未来に向けて発表された新しい機能

20周年を機に、 YouTube はいくつかの新しい機能や改善を発表しています。これらは、利用者やクリエイターの体験をさらに良くするためのものです。

より速い再生速度 (Premium 向け)

スマートフォンで YouTube Premium を利用している人は、最大4倍速で動画を再生できるようになります。

カスタマイズ可能なマルチビュー (YouTube TV)

YouTube TV で、スポーツ以外の特定のチャンネルを組み合わせて、自分だけのマルチ画面表示を作れるようになります。(まずは一部のチャンネルから始まり、今後数ヶ月で拡大予定)

テレビでの視聴体験の向上

夏に向けて、テレビでの YouTube アプリがより使いやすくなります。具体的には、操作方法や再生、画質の調整が簡単になり、コメントやチャンネル情報、チャンネル登録へのアクセスもしやすくなる予定です。

クリエイター向けの音声返信

年内に、クリエイターがコメントに対して音声で返信できる機能が追加される予定です。(現状では限られたクリエイターでテスト中)

これらの新しい機能は、 YouTube がこれからも進化し続け、私たちの動画体験を豊かにしてくれることを示しています。

YouTube の20年間は、動画という表現の可能性を広げ、世界中の人々の生活に大きな変化を与えた歴史でした。「Me at the zoo」から始まった小さな一歩は、今では大きな仕組みとなり、私たちの毎日の生活の一部になっています。今回発表された新しい機能のように、これからも YouTube がどのように進化していくのか、引き続き注目していきましょう。

執筆者情報
2004年から当サイト「iscle」を始めた管理者。Google 公認のプロダクトエキスパートとして、YouTube、Google AdSense、Play の公式コミュニティで活動中。スマホアプリ、Web ツールの使い方や最新情報を中心に発信しています。