YouTubeでもYMYLとEEATは注意すべき?規制対象となるかもなジャンル
お金を稼ぐことを目的に YouTube チャンネルを運営し動画をアップされている方、今後 YouTube を始めようとされる方は多いと思います。チャンネルを運営される際、どのようなジャンルやテーマにしていくかは動画を作成して投稿していく上でも、収益化していく上でも重要なことです。ジャンルやテーマによっては視聴者となる人数も異なりますし、ご自身がコンテンツを作成する際の負担にも関わってくるからです。
このジャンルやテーマ選びですが、視聴者の多さやコンテンツの作成のしやすさだけで判断されないことをお勧めします。それは今後 YouTube でも YMYL や E-A-T と呼ばれる概念が重視されるようになると推測できるからです。※最近は E-E-A-T が重要だと言われるようになりました。詳細は後述します。
このページではテキストでもご紹介していますが、動画もご用意しておりますのでお時間がある方はぜひご覧ください。
注意すべき YMYL コンテンツとは?
YMYL という言葉を聞いたことがあるでしょうか?この数年 Web サイト/ SEO 界隈では話題になりよく耳にする言葉ですが、YMYL とは「Your Money or Your Life Pages」の略です。
この YMYL は Google の検索品質評価ガイドラインというものの中で定義付けされており、「現在や将来における幸福や健康的な生活を送る上で大きな影響を与える可能性があるページは高度な専門性や権威が伴わなければならない」という意味があります。
Google 検索でのガイドラインなので「ページ」という言葉が使われていますが、YouTube であれば「チャンネル」や「動画」などのコンテンツに置き換えることができます。
「検索と YouTube は関係ないじゃん!」と思われるかもしれませんが、YouTube で収益化する上で遵守しなければならないものの一つに「Google 検索の基本事項(旧 ウェブマスター向けの品質に関するガイドライン)」があります。その品質に関してどのように評価するかというのが「Google の検索品質評価ガイドライン」なので全く関係がないわけではありません。
そして「品質に関するガイドライン」の中には「ユーザーの利便性を最優先に考慮してページを作成する。ユーザーをだますようなことをしない。」とも記載されており、コンテンツの信頼性などの品質を求める文章もあります。
近年フェイクニュースなどが話題となり、コンテンツを作成している人だけでなくプラットフォーマーも監視の責任などが問われるようになってきています。例えば YouTube でフェイクニュースが公開されていれば「YouTube は何をやっているんだ!」「YouTube も悪者に加担しているのか」など叩かれる対象となっていますね。
このような背景もあり、特に YMYL に関連するジャンルでは品質を重視するようになってきています。その YMYL に関連するものは5つあります。
- ショッピングや金融取引に関するページ
ネットショッピングなどオンライン上で商品購入や送金、支払いなどを行うためページのことを意味します。こちらは YouTube ではあまり関係ないかと思います。 - 財務情報に関するページ
お金に関連する情報を提供するコンテンツのことを意味します。例えば投資・税金・不動産の購入・保険などがあります。 - 医療情報に関するページ
健康・病気・薬・栄養・肉体的・精神的なものも含めた健康に関するコンテンツを意味します。 - 法律情報に関するページ
結婚や離婚・親権・遺言書の作成・市民権の獲得など法律に関するコンテンツを意味します。 - 公的な情報に関するページ
災害の対応サービスや国際的な出来事など、行政や公的機関に関するコンテンツを意味します。
もしこれらに関するコンテンツで誤った情報が含まれていると、ユーザーが損害を被ったり、不幸になったり、また生命に影響が出る恐れもあります。Google はユーザーをこのような不利益から守るために YMYL に関連する品質の評価を重視しているということです。
これらのコンテンツに関して品質が低いと判断されれば、今後規制されて YouTube 検索や関連動画での露出が減ったり、広告が外れてしまう可能性も考えられます。※あくまで推測です。
Google や YouTube から品質が高いと評価されるには?
より品質の高いものにしましょうと言っているのであって、決して YMYL に関連するコンテンツを作ってはいけないと言っているのでありません。では「どうやったら品質が高いと評価されるのか?」と思われることでしょう。
ここで登場するのが「E-A-T」と呼ばれるものです。これも「検索品質評価ガイドライン」に記載されている内容で、E-A-Tとは「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「TrustWorthiness(信頼性)」の3つを意味しています。最近はもう一つ「Experience(経験)」が追加されました。
専門性
専門性というのは、その分野に関する専門知識を持っているのかということですね。もし医療のことを話すのであれば医者や看護師などの医療従事者が該当するでしょうし、税金のことなら会計士や税理士が該当するでしょう。例えば素人がニュースなどの情報を元にして病気について語るのは違うということですね。
権威性
権威性は、コンテンツを作成する人はその分野で権威を持っているのかということです。権威という言葉が固くて難しいですが、その分野で高い評価を得ている人かどうか、または多くの人に認められている・一目置かれている人かどうかです。
例えば法律の専門家である弁護士であっても、弁護士になりたての新人よりも「この道30年のベテラン」と呼ばれる弁護士の方が一般的に権威性は高いですね。社会的な背景や地位も権威に影響してくると考えられます。
信頼性
信頼性は、コンテンツを作成する人やコンテンツそのもの(情報)が信頼できるのかということです。専門知識も権威もある人だったとしても、例えば悪意のある情報が多いとかフェイクニュースが多いとか、その人やその人の情報が信頼できないようなものではダメですよね。
経験
経験は、そのコンテンツを作成する人との体験談などを含めるということです。単なる知識や常識、情報は、他者コンテンツをもとにしてコピーしてしまうことも可能です。しかし経験は完全な一次情報であり、独自性の高い唯一無二のコンテンツとなります。
自分の E-E-A-T の要素が少ない場合はどうする?
「E-A-T が重要と言われても、自分は専門家ではないし、権威もないし、信頼性があるかも分からない。」という方も多いのではないでしょうか。もし今自分の E-A-T の要素が欠けているのであれば、コツコツと積み重ねていけばいいだけです。少なくとも自分の経験を入れることはできると思います。
さすがに例えば医療に関することを素人が資格もなく話すのは厳しいかもしれませんが、そうでなければ自分がコンテンツを提供していくジャンルに関して勉強して専門的な知識を蓄えていけばいいですね。そうしながら情報を提供していけば「○○の分野なら××チャンネルの××さんだよね」と権威性も信頼性も得られるようになってくるでしょう。
もし「勉強しながらコツコツ積み重ねていくのなんて無理」という方は YMYL に関連するジャンルには手を出さない方が良いかもしれません。